2022.10.18 第9回(平成27年度)

サンプルイメージ野村正七地図賞

【受賞者】

金窪敏知 名誉会員

【受賞理由】

日本を代表する地図学者であり、代表的な著書「現代理論地図学の発達」(1991年)や訳書「メタ地図学-基本的課題」(A.F. アスラニカシュヴィリ著、1998年訳)などを通じて、理論地図学の分野を中心に傑出した研究業績を挙げた。この分野においては、1985年本学会内に地図学の理論的研究が必要であるとの機運が高まり、新たに設置された「地図言語専門部会」主査として活発な研究活動を開始するとともに、国際地図学協会(ICA)において「地図学における概念委員会」委員長、「地図学における主要理論的課題特定作業部会」委員長、「地図学における理論的分野と定義に関する委員会」委員長及びICA副会長(1991年~1999年)として当該分野の振興に務めるなど、世界的にも指導的役割を果たしてきた。また、陸地測量部から地理調査所(現国土地理院)への改組に関わる渡辺正氏の活動や記録を発掘し、その意義を示すなど、日本の地図史解明についても大きく貢献している。