2022.10.18 第12回(平成30年度)

サンプルイメージ作品・出版賞

【受賞者】

杉本智彦 氏

【受賞理由】

地図ソフト「カシミール3D」は、1994年にフリーソフトとして発表され、その後の不断の改良により、多機能の地図総合ソフトとして今日に至っている。簡単な操作で鳥瞰図、断面図、可視地図、地名検索を可能とし、特に山岳展望としては他に類をみないソフトである。「カシミール3D」は教育研究分野や趣味分野はもとより、土木建設の実業分野においても不動の存在となっており、2012年には、国土交通省国土地理院による第1回電子国土賞を受賞した。2016年、杉本氏はスマートフォン・タブレット型端末アプリ「スーパー地形」を発表した。このアプリは「カシミール3D」で実現していた地図表示を携帯可能にし、GPSトラックの表示や編集をより身近なものとした。杉本氏の仕事は、「数値地図」や地理院地図の表示にとどまらず、国内外の多様な地理空間情報の可視化とその活用の可能性を拡大させた。よって、杉本氏の貢献は、日本地図学会の作品・出版賞に十分に値する。