2025.06.18 第19回(令和7年度)

サンプルイメージ教育普及賞

【受賞者】

栗山 絵理 会員(東京学芸大学附属高等学校)

【受賞理由】

 栗山絵里会員は,長年にわたって地理教育,地図教育の教材開発や授業実践に取り組んできた。特に,生徒の手書き地図の分析を踏まえ,高校生のメンタルマップによる空間認識の現状を理解し,メンタルマップを踏まえた高校生を対象とした授業は,先駆的な実践である。これらの授業実践に加え,高校生の空間認識を手描き地図を用いて解明する研究を重ね,「高校生による異なる空間スケールの手描き地図の縦断的分析」(『地図』 61 巻 2 号 p. 1-9,2023年)など多数の論考を公表している。その研究成果は高く評価され,東京都立大学から博士の学位が授与されている。さらに,2023年度「瀬戸玲子基金・女性のための地図振興援支援事業」の研究助成を受けて,「今昔マップ」の今後の在り方に関するフィージビリティ・スタディを実施した。その一環で,非常勤講師先の女子大学で地図教育への活用可能性を分析するなど,高大連携でも地図教育の有効な実践を蓄積している。このような活動を総合的に評価し,栗山絵里会員を教育普及賞に推薦するものである。